WindowsNT4 インストール方法



PC-98用NT4のライセンスって持ってたっけ?


NT4って、職場ではよく使ったけど、自宅で使った記憶がほとんどありません。 Windows95の頃にはDOS/V機に鞍替えしてましたので、PC-98でNT4を使ったかどうか、もっと言うと「ライセンス持ってたっけ?」っていう程度の認識しかありません。 でも冷静に考えてみたら、NT4のCDにはDOS/V機用のみならず、PC-98用やAlpha用のものも添付されており、これが使えるじゃないかってことに気が付きました。 この程度の認識しかない時点で過去には使っていないのがバレバレですが、それはともかく必要条件が揃った今、せっかくなのでインストールして見ましょう。

注意点は、デフォルトの設定ではインストール途中でエラーとなることです。
1 System Processor [32 MB Memory] MultiProcessor Kernel                         
                                                                                
*** STOP: 0x0000007B (0xFC813BD4,0xC0000034,0x00000000,0x00000000)              
INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE                                                        
                                                                                
CPUID:GenuineIntel 6.7.2 irql:0  SYSVER 0xf0000565                              
                                                                                
Dll Base DateStmp - Name               Dll Base DateStmp - Name                 
80100000 3263e093 - ntoskrnl.exe       801da000 326acf24 - hal.dll              
80214000 32669fe5 - setupdd.sys        80001000 32556771 - SPDDLANG.SYS         
80004000 321e58a8 - pcmcia.sys         8024d000 3263e59d - SCSIPORT.SYS         
80255000 3235d47e - atapi.sys          8025a000 3263e5c5 - aic78xx.sys          
80261000 3263e5eb - aic6x60.sys        80266000 326289b9 - pck960nt.sys         
80269000 326e567e - scsicard.sys       8026c000 3263e658 - wd33c93.sys          
80270000 321e5898 - atdisk.sys         8038a000 321e58d8 - fastfat.sys          
803aa000 325abf15 - ntfs.sys           80276000 3262a551 - znec_n.sys           
803fe000 3267fd79 - VIDEOPRT.SYS       80404000 321e5896 - floppy.sys           
8040b000 321e58b1 - cdrom.sys          80411000 321e588b - CLASS2.SYS           
80415000 32651303 - disk.sys           8041a000 325ac00f - kbdnec.sys           
80423000 321e589c - kbdclass.sys                                                
                                                                                
                                                                                
Restart and set the recovery options in the system control panel                
or the /CRASHDEBUG system start option. If this message reappears,              
contact your system administrator or technical support group.                   

これを回避するため「np21x64w.ini」の「WINNTFIX=false」の部分を「WINNTFIX=true」に書き変える必要があります。

MS-DOSでFAT16・2GBの領域を用意し、初期化・領域確保(システム転送は不要)します。 ファイルシステムに関しては、インストールの途中でNTFSに変換することが可能です。 NT系のOS以外から参照されることがないのならNTFSに変換することをお勧めします。 NT4のCDから「PC98」フォルダにある「WINNT.EXE」を「/b」オプションを付けて起動します。 これでインストール作業が開始します。 後は画面と対話しながらインストール完了まで行けると思います。

 




「6-4-3」と言ってもショードゴロ併殺打じゃありません


既にサポートが終了しているような過去のOSをインストールした場合、次に何をすべきでしょうか。 私の場合は、仮想環境用のAditionalのようなものがあればそれを適用、それから、サービスパックを当ててしまう、というのが常識になっています。 過去OSの構築であればサービスパックは最終版を入れます。 というのも、このアプリを入れるためにはSPいくつ以降が必要だから適用、別のアプリを入れるために今度はSPいくつが必要だから、などとしていては面倒です。 なので最初からSP最終版を適用してしまうのが手っ取り早いということになります。

裏を返せば、OSのサポートが終了するとなった場合には、SPのオフライン最終版を入手しておく必要があるということになり、それがそのOSを今後も使い続けるという意思表示にもなります。 そのためには、高性能なエミュレータが使い続けられるように祈るばかりですが。

話しが逸れますが、個人的には、Windows7より後のOS(Windows10以降)は64Bit版しか所有していませんので、32BitOSの最終形としてWindows7を使い続けることになるのではないかと思っています。 Windows7は現在SP1が出ていて、サポート終了時に、それまでのパッチを統合してSP2とするのではないかと予想していますが「このタイミングで必要なものを確保しておかないと」と今から心の準備をしています。

NT4は、いろいろ問題の多いOSであったことは間違いありません。 この当時はSPが出たらすぐに適用していた気がします。 なのでインストール後すぐにSP6を当てようと思った訳ですが、その時にPC-98用のサービスパックが手元にないことが判明、NT4はDOS/V機でしか使っていないことが証明されました。 マイクロソフトの公式サイトではもうリンク切れとなっていてちょっと焦りましたが、個人のご厚意でサポートしているところがあり助かりました。 この場を借りてお礼を申し上げます。

WindowsNT4のサービスパックはSP6まで存在しました。 それがWindows2000ではSP4、(PC-98はこれで終了ですが、DOS/V機の場合はこの後更に)WindowsXPではSP3というように、「6-4-3」と徐々にこの数字は減っています。 不具合の取れたOSをベースにしたこと、不具合を出さないノウハウが蓄積したことなどによる効果なのでしょう。

NT4は、プリエンプティブで完全な32BitOSとして、それまでのWindowsとは別系統で開発が進められたため、不具合も多かったのは致し方ないところです。 このOSでの試行錯誤が後のNT系のOSの基礎となっていますので、充分価値のある不具合だったと思います。

懐かしいNT4のインストール画面を見ているうちに当時の記憶も少しずつ蘇って来ました。 私が所有していたPC-9801RAは、Cバス4スロットがありますが、SCSIボードと音源ボードで空きが2つしかなく、そこに1〜4MBの拡張メモリを付けることになります。 メモリが13.6MB以上必要なOSって実質的には「使えません」って言われているようなものですので諦めたのでしょうね。 その代り、もっと安価で同スペックのマシンが手に入るDOS/V機で環境を構築していくことになったのです。


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