Windows 3.1以前 インストール方法



Windowsというようなものがあるらしい



80年代後半から90年代前半の頃、インターネットが当たり前のように普及した現在からは想像し辛いでしょうが、 コンピューター関連の技術情報は、一部の雑誌の記事程度しかなかった時代、 新しい技術に興味を持っていても思うように情報が得られず、得られたとしても実感が湧かずピンと来ないものが多かったように思います。

「Windows」に関しては、当時は「そんなものがあるらしい」という程度の認識しかない人が大半だったと思います。 個人的には仕事で知る機会があったため、古くから知ってはいましたが、使いこなしたとはとても言えない状況です。

一般ユーザにとって「現実のもの」となるのは、Windows 3.1の登場からと言っていいでしょう。 それ以前は、私の感覚では「試作段階」といったところです。 ただ、仮想環境であれば、開発途中の足跡を確認する意味でも、環境くらいは作っておいても損はないでしょう。



実際にインストールをして見ましょう



【Windows 1.03】
インストール用のプログラムはなく、FDDの内容をHDDにコピーするだけですが、これでインストールが完了します。
ファイルマネージャーのようなものが起動するだけのシンプルなOSです。見た目には「DOS SHELL」と同じような雰囲気です。



【Windows 2.11】
MS-DOS 3.3Dの環境を使用、システムディスクにあるWSETUP.EXEを実行すればインストールが完了します。
この辺りから、起動時にロゴマークが出るようになりました。それ以外は大して変わっていないように見えます。






【Windows 3.0A】
MS-DOS 5.0Aの環境を使用、システムディスクにあるSETUP.EXEを実行すればインストールが完了します。
この辺りになると、かなりWindows 3.1に近づいて来た感じがします。
これ以前は、ファイラーなどのアプリを使いこなしていれば特に不要という感じでしたが、 この辺りからMACに対抗した次期OSとしての道が開かれていったように思います。






【Windows 3.0A-H】
【Windows 3.0B】
3.0A-Hというバージョンがあります。MS-DOSの5.0Aと5.0A-Hのような、 インストール対象のハードウェアに依存したバージョンと思われます。 手持ちが、どのマシン用かよくわかりませんので、環境として持つ意味がないと思われます。
3.0Bに関しても、正直言って、起動時の画面の色以外、3.0Aとの差がよくわかりません(笑)。 環境としては用意して起きますが、メインはWindows 3.1になるのでしょう。




ひとつだけ注意点を言っておきます。 インストール時に、「640×480」とか「256色」を選ぶと画面が壊れますので、「640×400 16色」一択となります。 そういう意味では「PC-9801」ではなく「PC-9821」のエミュレータで行った方がいいかも知れません。 画面の表示部分さえ間違わなければ、あとは画面と対話して行けばOKです。 インストール時の設定で重要なことは、既存のMS-DOSアプリをどう扱うか、ということですが、 クリーンなインストールなら、それすら関係ないです。


※こうならないように気をつけて下さい。


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