ネットワーク関連のコマンド


Windowsには、ネットワーク関連のコマンドが幾つかあります。これらのコマンドを扱ったものは少なく、使い方はおろか存在すら知らない人もいると思います。普段は利用する機会が無いかも知れませんが、せっかく只でOSに付属しているのですから、使わにゃ損、損。
(注意)イントラネット環境では、ファイアウォール等の問題が絡むことがあります。



◆TRACERT(CUI)
このコマンドは、あるアクセスをする際に途中どこを経由しているか知りたい場合、アクセスが遅い場合にどこで時間がかかっているかを知りたい場合、ミラーサイト・プロキシサーバー等を利用すべきかどうか判断したい場合などに使います。
使用方法は、「TRACERT ホストのアドレス」です。ホストのアドレスは、IPアドレスを直接指定してもOKですし、サーバー名でもOKです(DNSサーバーによってIPアドレスに変換可能な場合)。
下記の例は、私がよく利用するYahoo!のアドレスで試した例です。
tracert www.yahoo.co.jp

Tracing route to www00.yahoo.co.jp [210.140.200.70]
over a maximum of 30 hops:

  1     *        *        *     Request timed out.
  2   134 ms   134 ms   138 ms  route_osk.sun-inet.or.jp [202.215.130.218] 
  3   255 ms   243 ms   225 ms  gallant3.sun-inet.or.jp [202.231.73.47] 
  4   285 ms   294 ms   310 ms  gallant1.sun-inet.or.jp [202.231.73.2] 
  5     *      471 ms   485 ms  Osaka-gc401-s6.nis.co.jp [163.139.225.165] 
  6   431 ms   422 ms   358 ms  Osaka-gc401.nis.co.jp [163.139.220.254] 
  7   378 ms   395 ms   420 ms  163.139.210.113 
  8   359 ms  1675 ms     *     Tokyo-gc7501.nis.co.jp [163.139.201.230] 
  9   252 ms   210 ms   265 ms  Tokyo-gc7504.nis.co.jp [163.139.210.98] 
 10   524 ms   498 ms   509 ms  202.249.2.11 
 11   369 ms   316 ms   296 ms  lcisco024-fddi2-0.tokyo1.TokyoNet.AD.JP [203.183.255.4] 
 12   425 ms   497 ms   508 ms  www00.yahoo.co.jp [210.140.200.70] 

Trace complete.

上記は、ダイヤルアップ接続でインターネットをしていたころのものです。ケーブルテレビのブロードバンド接続に変わった現在、もう一度同じコマンドを実行してみました。改めて速くなったことが実感できます。

tracert www.yahoo.co.jp

Tracing route to www.yahoo.co.jp [210.152.236.113]
over a maximum of 30 hops:

  1    10 ms     9 ms     9 ms  172.21.48.1
  2    11 ms    10 ms    10 ms  211.133.224.225
  3     9 ms     9 ms    10 ms  211.133.224.3
  4    48 ms    43 ms    39 ms  203.178.74.149
  5    71 ms    28 ms    26 ms  203.178.73.113
  6    41 ms    40 ms    40 ms  203.178.64.103
  7    33 ms    38 ms    31 ms  203.178.73.197
  8    39 ms    27 ms    33 ms  AS2521.ix.jpix.ad.jp [210.171.224.40]                   
  9    73 ms    67 ms    56 ms  203.183.237.198
 10    48 ms    49 ms    54 ms  www.yahoo.co.jp [210.152.236.113]

Trace complete.



◆PING(CUI)
このコマンドは、ハブ・ケーブルなどの物理的な接続に問題はないか、ネットワークのTCP/IPの設定が正しくできたか、サーバーに異常はないか、などのチェックに使われます。UNIXユーザーならお馴染みでしょう。OSによってはPATHPINGというコマンドも用意されていますが、これはIPアドレスの代わりに名前(ターゲットマシン名)が使用できます。
下記の例は、上記のYahoo!のIPアドレスで試した例です。
ping 210.152.236.113                                                                    

Pinging 210.152.236.113 with 32 bytes of data:

Reply from 210.152.236.113: bytes=32 time=121ms TTL=246
Reply from 210.152.236.113: bytes=32 time=163ms TTL=246
Reply from 210.152.236.113: bytes=32 time=167ms TTL=246
Reply from 210.152.236.113: bytes=32 time=155ms TTL=246

Ping statistics for 210.152.236.113:
    Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
    Minimum = 121ms, Maximum =  167ms, Average =  151ms



◆IPCONFIG(CUI)
このコマンドは、ネットワークのTCP/IP関連の設定を表示します。「IPCONFIG /ALL」で全情報が取得できます。ファイルにリダイレクトして保管したり、印刷したりという使い方が一般的です。
ちなみに、Windows2000で、アドミニ権限がない場合、ネットワークのプロパティすら開けませんが、このコマンドなら情報の取得ができてしまいます。


◆WINIPCFG(GUI)
ネットワーク関連のコマンドとしては数少ないGUIです。基本的にはIPCONFIGのGUI版と考えていいのですが、現在の設定値の解放ができるというのが大きな違いです。DHCPサーバーから取得した設定を抱えて動かない場合に、一度解放して新たに接続します。使用方法は画面を見れば一目瞭然と思いますので省略します。


◆NET(CUI)
NETコマンドには、実に沢山のパラメータが存在します。ただ、エクスプローラ等のGUIのツールで代用できる機能がほとんどなので、実際にNETコマンドを利用することは稀だと思います。

◆FTP(CUI)
◆TELNET(CUI)
FTPやTELNETもOSに付属しています。GUI化された便利なフリーウェアが幾つも発表されていますので、普通はこちらを使うことになると思いますが、OS標準のものが存在することを知っておいてもいいでしょう。使用方法は省略します。



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